2011年3月7日月曜日

[diary]アルマティにて、ウルムチ行きチケットを買ったり

アルマティにて、ウルムチ行きチケットを買ったり

2009/02/12(木) 濃霧 日中2度程度
[Almati:Kazakstan]
レート:1米ドル=147テンゲ=90円、1ユーロ=188テンゲ=118円

・日本大使館で情報を確認
・鉄道のチケットを買いに
・まちをぶらぶら
・中央バザール

日が射し込んできた頃に起床。しばらくベッドの上でごろごろしていると同室のおじさん2人はいつの間にやら出ていっていた。

9時過ぎに部屋を出る。部屋には昨日ボクシングの試合があったという16歳の少年だけが残る。

まずは滞在登録について情報を確認するために日本大使館に向かう。外は今朝も霧に覆われていて視界は良くない。木の枝には霜が張り付き、足下の舗装路には見た目ではわからないくらいの薄い氷の膜ができている。最初はただ路面が濡れているだけかと思って普通に歩いていたら滑る。ぼくだけでなく、同じように歩いている人の中にも滑っている人をときどき見かける。特に宿から日本大使館までは下り道だから余計に滑りやすい。

9時半前に日本大使館着。入り口で荷物を預け、窓口の女性に滞在登録について聞く。窓口の女性は地元採用の人らしく、日本語がややたどたどしい。彼女は空路出来たか陸路で来たかと尋ねるので、陸路だと言うと、それだったら滞在登録が必要だという。ぼくは国境の職員に聞いたところ不要だと言われたことを伝えると、中に行って相談すると言う。

しばらく待った後、日本人の男性が窓口に出てくる。そして「少し長い説明なるんですが」と前置きして、現在の状況について説明する。彼の説明では制度としては、空路での入国の場合と近隣国でビザを取って陸路で入国する場合では、前者では空港での入国時に、後者ではビザを発給する時点で既に滞在登録も終わった状態になっているので、制度上は改めてここで滞在登録をする必要はないと言う。

ただし、空路入国の場合にはイミグレカードに滞在登録済みを示すスタンプが2つ押されるが、陸路入国の場合はそれがないため、まちで警官に呼び止められたときに滞在登録をしていないのではと言われる可能性がかなり高いと言う。また一般の警官自体がこうした制度になっていることを基本的に知らないため、あれこれといちゃもんを付けられる可能性が非常に高いという。

そういうわけで大使館としては、入国日から5日以内に念のためオヴィール(滞在登録をする機関)に行って滞在登録をした方がいいと言う。

もし滞在登録が必要なければ、カザフスタン国内を見て回ろうかと思っていたのだが、この話を聞いてやめる。本来必要のない滞在登録をするために時間を使うのがもったいないし、またカネもかかるため、この時点でさっさと中国に移動することを決定。

大使館には情報ノートとアルマティ案内という冊子があったので、それに目を通してから大使館を出る。

まずはテンゲがないので両替屋に行く。バザール近くにある両替屋ならばレートがいいかと期待して行ってみるがどこも1米ドル=147テンゲと平凡だった。もう少しいいところはないかとしばらく探してみるが、歩いた範囲では見あたらず、結局1米ドル=147テンゲで両替する。

それから近くのバス停からバスに乗ってアルマティの鉄道駅Ⅱに行く。バス代は1回50テンゲ。トロリーバスは自動券売機がついていたが、バスは客引き兼集金が係りの人(たいてい女性)が乗っているので、その人に自分が行きたいところを告げると降りるとことを教えてくれるし、運賃もその人に払う。バスの車両の中には韓国からのお下がりがあり、入り口のドアなどにハングルが書かれている。

アルマティ駅Ⅱから中国のウルムチ行きの列車が出ているので、そこでウルムチ行きの切符を買う。ガイドブックの情報からチケット代を8000~9000テンゲ(約6000円)くらいと見積もっていたのだが、窓口のおばさんが計算機に入力した数字は11530テンゲだった。予想外に高かったので、2等車なのかと確認したが、やはり2等車でこの値段らしい。列車は土曜と月曜しかないのはガイドブック通り。明後日の土曜日の23時59発のチケットを買う。座席がないことも想定していたのだが、その心配は杞憂だった。

駅前からトロリーバスに乗って中心部に向かう。適当なところで降りてネット屋を探す。ガイドブックを頼りに歩いていったら漢字が掲げられているネット屋があったので、そこでネットをする。日本語は読めるが打てない。中国人のおじさんはたばこを吸っている。1時間250テンゲ(約250円)。トルクメニスタン並みに高い。しかも大して速くない。

それから歩いて郵便局に行く。1軒目の郵便局で絵はがきがないか尋ねたが、1枚しかないと言われここはパス。それから中央郵便局の方に行く。ある窓口で絵はがきがないか聞いたところあると言うので、見せてほしいと言うと、何枚かと聞いてくる。何種類あるのかと尋ねるためのロシア語がわからずまごついていると、警備員のおじさんが来て、その人が察してくれ、別の窓口に連れていってくれる。言葉がわからない場合、勘の鈍い人が相手だとまったくと言っていいほどこちらの意図が通じない。今回は窓口の女性よりも警備員のおじさんの方が勘が良かった。

案内された窓口ではセット物の葉書しか売っていなかったので、ばら売りしている窓口を教えてもらう。絵はがきは7種類ほどしかなく、どれもつまらない建物を写したものばかり。2枚だけ葉書を買う。1枚25テンゲ(約15円)。葉書は安いのに切手となると150テンゲ(約100円)もした。キルギスやウズベキスタンはもっと安かったのに、なんでここはこんな高いんだ。

そこから歩いてツムというデパートがある所に行く。その辺りは歩行者天国になっている通りがあった。歩行者天国では絵を売っている人やコピーDVDを売っている人たちがいる。DVDの中には日本のアニメもあり、特に『NARUTO(ナルト)』が目に付く。ナルトはここで人気があるのか、他にもキャラクターグッズが売られていたり、ゲーム機かなんかの広告看板に使われているのを見たりした。

比較的新しいSilk Wayというショッピングモールもあり、中には貴金属店や洋服屋、ファーストフード店(ケンタッキー、キングバーガー)が入っていた。

店の中に入ればそこそこの人混みに出会うのだが、道を歩いている限りは閑散としていて、とても経済的な首都という雰囲気は感じない。また中心街も日本でイメージするような凝縮性がなく、オフィス街やマンション街を歩いているときと同じような印象しか受けない。これもソ連式のまちづくりのおかげだろう。

それから中央バザールに行く。ここは一応、それなりの建物が整備されているので、キルギスのように道がべちょべちょということもない。たくさんの店が密集しているが、規模自体はたいして大きくない。肉屋コーナーでは豚肉がたくさん売られている。ソーセージやハムなどもあり。また薫製の魚もあり。

野菜や果物の種類はそれほど多くない。干しぶどうやデーツ、アーモンドなどのナッツ類は種類が豊富。他の中央アジア諸国同様総菜屋も50軒ほどあり。目に付いたのが豆腐を売っていること。「トーフー」と言って店のおばちゃんにすすめられたが、買わず。

昼飯がまだだったので、適当な店で飯を食うことにする。バザール内にはいくつか食堂があったが、「新彊風」を掲げている店が見ただけでも3軒あった。そちらに気が引かれたが、どうせ近々行くところなので、ここではカザフ系らしい店に入る。メニューを見て注文するが、例のごとくメニューにあるほとんどの料理がない。なので適当にラグマンを頼む。

今回のラグマンは平皿に盛られて出てきた。これまで何度かラグマンは食べたが、どれもスープの中に麺が入っているスタイルだった。だが、ここは焼きそばというかパスタ風。かかっている具・ソースもトマト味なので、ちょっとトマトソースのパスタっぽい。これでお値段370テンゲ(約250円)。キルギスやウズベキスタンの約2倍の値段だ。

帰りがけ歩道にレーニンバッジや古本などを並べて売っている人たちがいる通りをぶらぶらする。

それから途中にあったスーパーを見学。まぁ、なんでもある。

また歩いていたら「Sushi Bar」という看板を掲げている店を見る。ここの他にも今日は何カ所かで寿司の写真を載せた看板を見た。そういえばさっき行ったスーパーでも寿司が売られていた。巻物16間ほどで1000円ほどの値段だった。

キルギス以降そうだが、ここアルマティでも人から話しかけられるということはなくなった。警察も想像していたよりも少ないため面倒がない。

夕方には宿に戻る。今日はボクシングの彼も部屋を移ったので、今日は一人で使えるかと思いきや、背の高い若い男達が入ってくる。そのうちの一人が話しかけてきて自分らはバレーボール選手だと言う。身長はみな185cmくらいか。一人のロシア系の男はぼくが日本人だと知ると近くに来て、右腕の袖をまくり見せてくる。彼の右腕を見ると「愛典隆」という入れ墨が入っていた。そして「愛」はラブと知っているが、他の2文字はどういう意味だと聞いてくる。この質問には困る。なので知らないと答える。ちなみに彼の腕に掘られていた「愛」という漢字は間違えていた。冠と”友”の間の”心”が欠けていた。見てすぐにわかったが指摘はせず。

その後はベッドの上で本読み。ビシュケクの宿で入手した『罪と罰』を読みながら寝る。

Fin

0 件のコメント: